株・FXのはじめかた

何に投資すれば良いのか分からないとき、まず意識したい1つのこと

投資に興味を持ったはいいけれど、何に手を出せば良いのかサッパリ分からないという人は多いと思います。

かつては「投資=株」というのが王道中の王道で、「どの株を買うか?」ということを考えておけばよい時代でした。

しかし現在の投資商品は、株ひとつとっても国内株式 or 海外株式という選択肢が生まれていますし、商品ジャンルは株に加えて外貨預金、投資信託、ETF、FX、CFD、先物、仮想通貨など数え上げればキリがありません。

個人投資家にとって選択肢の多さは大きなメリットですが、自由度が増すほど判断が難しくなるという問題もあります。

そこで今回は、投資先を選ぶうえで最初に意識したい「リスクとリターン」について解説します。

「リスク・リターン」の許容範囲を決めれば投資対象は一気に絞り込める

投資におけるリスクとリターンの関係をざっくりグラフにすると、このような感じになります。

縦軸はお金の動きで、上にいけば利益、下にいけば損失が出ることを示しています。
横軸はリスクの程度で、右にいくほどリスクは高くなることを示しています。

投資でいうリスクとは「利益と損失の振り幅の大きさ」を意味しています。

イメージがつきやすいように、グラフの1番左と1番右がどんなものか極端な例を挙げます(注意:どちらも金融商品ではありません)。

グラフの1番左は「タンス預金」です。
手元に持っていればお金が減ることはありませんが、増えることも絶対にありません。
※火事や強盗の危険を考慮するとリスクは完全にはゼロになりません。

反対に、1番右はオール借金でパチンコ「沼」(©賭博破戒録カイジ)に臨むことです。
当たれば一夜にして7億円、負ければ地下施設で死ぬまで強制労働に従事させられます。

イメージが沸いたところで、現実に戻りましょう。
リスクとリターンについて大まかに分類すると、「ローリスク・ローリターン」「ミドルリスク・ミドルリターン」「ハイリスク・ハイリターン」の3つに分けられます。

投資商品をリスク・リターンの振り幅で分けてみる

次に、一般的な金融商品を3つのカテゴリーに当てはめてみます。

やや絞り込みができてきました。
ここで「どの程度の利益を出せたら満足か」ということと「許容できる損失はどの程度か」を天秤にかけてみましょう。

100万円の資金があったと仮定します。

1年後に数百円や1,000円程度の儲けで満足という場合は、銀行預金1択です。
100万円を全部なくすのは抵抗があるけれど、数万円は利益が欲しいと思うなら、倒産しないと思われる会社の株が良さそうです。
そして100万円を全額失ったり、借金ができる可能性があっても、元手を倍以上、さらに倍にしたいというギャンブラーは、FXや先物、仮想通貨の世界がぴったりです。

結論を言ってしまうと、「こうすべき」という投資先はありません。
個々人のリスク・リターンの許容範囲を考えて、「どうしたいか」を決めましょう。

よく投資の指南書などで「まずはローリスクの商品から」「資金を分散していろいろな商品に投資しよう」といったことが説かれています。
投資資金がある程度確保できている人、あるいはお金をできるだけ失いたくない人は、上記の提言をぜひ参考にしてください。

けれども、こうした提言が誰にでも当てはまるとは思いません。
資金はないければ一発勝負したいという人は、ハイリスク・ハイリターン商品の一本足打法でも良いと思います(結果は自己責任です)。

おわりに(注意喚起)

今回はリスクとリターンについて解説しましたが、世間でよく耳にする言葉があります。

この商品はほとんどリスクがないのに儲かったときはデカいよ

全ての金融商品は基本的に、リスクとリターンのバランスは均衡しています。
このような言説に出くわしたら、まずはうさんくさいと思ってください。
本当にそのようなものを私が見つけたとしたら、その情報を人に渡すようなこと・・・しないです。